企業やメーカーにとってブランドとはどのような関係なのでしょうか。ブランドがもたらす価値は大きく次の3つに分けることができます。一つ目は、消費者に対して提供する「顧客価値」です。商品やサービスのCMやレビューが口コミなどで広がり、「そのブランドだからいい」と思ってもらうというものです。
二つ目は、従業員に向けて提供する「従業員価値」です。消費者としてそのブランドを利用し、経験した満足感から「このブランドだから働きたい」と従業員に夢と誇りを持ってもらう、というものです。
企業にとっては良質な人材を比較的低コストで獲得でき、またそこで働く従業員は好きだから頑張れると、最大限のパフォーマンスを追求する、プラスの循環が生まれます。
三つ目は、株主に対する「株主価値」です。消費者がブランドとして認め、リピーターとして継続して利用したり、今後のビジネス展開に有望な場合、その類に敏感な投資家は決して見逃しません。少しずつ伸びていく株価は、そのままブランド価値に対する評価に値します。
このように、企業にとってブランドとは、商品そのものの価格を越えて、ブランドの価値そのものにお金を払って購入することもあります。
また、ブランド自体の価値が高まることで、他社の似た製品の中でも価格を変えることができ、同時に利益につの高い商売が可能になります。